こんにちは!銀です(^_^)
介護職歴20年の私が良く討論される、「食後の臥床する時に側臥位は右と左どっちが正しい?」という事に今回は切れ込んでいこうと思います。左右側臥位論争とでも名付けましょう。
どちらが正しいというと食後は左側臥位が正しい!!一言で言ってしまいたいですが、状況に使い分ける方が正しいと言った方が良いです。
①右側臥位は胃の内容物の流れが良くする。胃ろう者に適用
②左側臥位は逆流予防と誤嚥性肺炎予防に効果的
この事の情報が曖昧になったりしていて、現場によっては右側臥位が正しい、左側臥位が正しいと一方的な決めつけになっていってしまうのでも皆が困るみたいです。ではこの論争について自身の経験と調べた事に基づいて解説していこうと思います!!
そもそも食後は何故側臥位にしなければいけない理由
食後は必ず側臥位、これは揺るぎない事ですよね。
「お年寄りは逆流しやすい、逆流してしまって喉に詰まったら窒息してしまうから側臥位」に
これは必ず言われる事ですよね。
まずお年寄りは何故逆流しやすいかの理解もしておかなければなりません。
逆流の原因になるのは胃と食道の境目に「下部食道括約筋」という部位があり、その筋力が低下してしまう事による逆流、胃の内圧上昇などの原因が上げられます。筋力などの機能低下していくので、高齢者は逆流しやすいです。
なので、逆流の可能性が高いのと、側臥位による口に逆流物が溜まる事を防ぐのに側臥位にしてくださいとなるのです。
左側臥位時の効果
図を参考にして見ていきましょう。
右側臥位にしていると、胃の内容物の入り口(噴門)と出口(幽門)が下側になってしまい、括約筋の機能低下している高齢者は逆流しやすくなります。
左側臥位になると胃底部に内容物が溜まり、安定するのと消化吸収を助ける働きがあります。
なので、食後の体位は基本は左側臥位にするのが正解なのです。
何故、右側臥位が良いと言われるのか
では何故、右側臥位が良いという意見もあるのか。
それは、「幽門部(出口)が下を向くに事により内容物が流れやすくなる」という事です。
右側臥位活用するのは「胃ろうの方の対応時」の事です。
胃ろうの患者さんは自分の意志とは関係なく、胃に直接栄養剤を流します。その時に左側臥位だと胃の中に溜まり流れが悪くなってしまうので、溢れるイメージで逆流してしまいやすいという事があります。なので胃ろう実施時にはギャジアップ30度~45度にして右側を向いた状態で実施するのが望ましいのです。
逆流しやすい方の対応方法
なるべく気をつけていて、基本に充実に行っていても逆流しやすい方はいます。そんな方は
- 可能なら座位姿勢で90分過ごしてもらう
- その後、左側臥位で臥床する
このようになります。ここまでケアが必要な方は離床時の体力が持つかのも、心配な一つになってくるので、本人の体力も考慮して、また過ごす場所(ベッドなのかリクライニング式車椅子なのか等)検討していき適切な対応方法をしていきましょう。
左右側臥位論争まとめ
という事で、右側臥位と左側臥位のどちらが良いのかという事ですが、利用者様の状態で適切に使い分けるという事が正解です。どちらの知識だけが先行して、胃ろう者の方でも逆流しやすい方でも統一してしまっている現場が多いように思えます。効果と効能、リスクを見極めてその方に合った対応方法をしていけば良いのです。
どちらかの側臥位に固執している方がいるのならば説明してあげてくださいね(^_^)
そういう方はろくに勉強していなかったりするので、、、
という事で左右側臥位論争のまとめでした。
介護の仕事を長続きできるように頑張り過ぎないように、自己研鑽を重ねましょう。
では!また!!
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