筆者は特別養護老人ホーム、老人保健施設、障がい者支援施設、グループホームと様々な福祉施設で20年間介護の仕事をしてきました。
その中で会議もたくさん経験してきましたが、介護現場の会議はとにかく長くなりやすい!!
会議は勤務中に時間が取れずに勤務終了後、時間外で行う施設が大半です。
そんな中で介護現場の会議を分析して、解決案を載せていきたいと思います。
まずは会議とミーティングの違いを理解する
目的
会議=議題決定する事
ミーティング=情報共有と話し合い
介護現場では良く「ミーティング」という言葉を使うと思います。
「朝のミーティング」「夕のミーティング」など。
「申し送り」と言っているところも多いと思いますが。
それは情報を共有する事が目的なので、そういう呼称になっているのです。
「朝の会議する」とは言いませんよね。
会議は明確な「議題」があり、決めていく事が会議になります。
会議が長くなる理由
会議の時間が長時間に及んでしまうというのはどこの現場でもあると思います。フロア会議などは時間外で行うところが多いと思います。日々の業務で疲弊しているのに、会議が長時間に及ぶと皆の疲れもピークに達してしまいます。では何故そこまで長時間になるか分析していきましょう。
会議で情報共有(ミーティング化)してしまう
忙しい現場において、日々の申し送りなどもしていますが利用者さんの莫大の情報量を全て共有できている訳ではありません。共有できていないから、会議の場で議題が上がるとその事に関する情報共有が始まっていきます。そうこうしているうちに話が脱線して収集つかなくなる事、介護職の方は多く経験している事だと思います。会議の場では本当に必要な情報のみをしっかり考えて発言しないといけません。
自分の気になった事の話に脱線してしまう
気になったら話たくなる特性の方がいます。議題から関連した「違う話」をしてしまうのです。割と経験の長いベテラン職員がしてしまう傾向もあり、司会者が是正できなくなる場面が多く見られます。
会議の場で議題を聞く
会議の場で議題を聞いてから検討始める職場もあります。こうなると会議の場で議題を聞く→議題に関して考える→話し合いをして決定。時間がいくらあっても足りなく18時からの会議で3時間以上かかる事も多く経験してきました。
会議がケアカンファレンス化してしまう
会議は運営の事や全体の業務について話し合う事が多いと思います。会議の集まっている場を借りて利用者さんの対応を決めていく事も良くありますが、深入りしすぎて議題を脱線して個々の利用者さんのケアカンファレンスが始まっていくケースも良くあります。目的はそこではないので、ケアカンファレンスは他職種も交えて基本的に行うものですから、会議のケアカンファ化もしないように注意していきましょう。
会議が長くならない工夫
では会議長時間にならない工夫を紹介していきます。
事前に議題を収集、周知していく
議題はあらかじめ収集しておきましょう。会議の場で一人一人に意見を聞いていくと、時間がかかりすぎてしまいます。自分が行っている事は事前に議題記入用紙を会議10日前に配布。3日前までに回収して議題を纏めた(議案書)を職員に配布。会議中のシンキングタイムを無くしてスムーズに会議の討論をできる環境を意識しています。無駄な時間は省けるように働きかけましょう。
会議の最初に目安時間をはっきり確認する
司会者は会議の始めに時間の目安を言いましょう。「今日の会議は1時間ほどで終わらせたいと思います」と。終了する時間の意識を司会者も参加者も共有して、発言のコントロールをして会議の流れを作っていって下さい。ちなみに人の集中力は45分が限度と言われています。TVドラマや学校の授業でも45分程度にされている事項が多いです。その為、1時間以上もかかってしまったら、ぐだぐだな内容になっていき、いたずらに時間経過してしまう事が多いです。時間はきっちり意識しましょう。
参加者はしっかり考えておき発言する意識を持つ
議題に対して自分の意見を必ず持っていこう。明らかな問題点があるのに解決策、解決に向かうお試しの策も何も思い浮かばずに時間が過ぎてしまわないように、周知された議題に一つは意見を持つようにしましょう。必ず、ばっちりとした解決策は無くても、効果的かも?ぐらいの意見でも良いです。そして解決策が出なくて議題が纏まらない事も介護の議題では多いと思いますが、何かしらのお試しをしないと何も進みません、リスク少なければお試し案でも進めていく事を司会者は意識しましょう。
ちょっと意識するだけで会議を円滑にするテクニック
- アイスブレイクをする(場を和ます)
- 意見の批判をしない(意見を引き出しやすい雰囲気)
- 代案は考えておく(フリーズした時の対策)
- 時には強引に会議を終了する(目的と時間の定着)
以上、4点の事を少し意識するだけで会議を円滑にするスパイスにする事ができます。会議を時間で終了するのは時間内で終わらせる癖を付けるのに有効です。時間を意識すると予定の時間より早く終わる事も可能です。時間外の削減、疲労感の軽減になります。
まとめ
福祉施設特有の会議を纏めて分析してみました。
目的別にミーティング、ケアカンファレンス、全体会議、委員会や係などの会議に設定されている職場がほとんどだと思いますので、しっかりと目的別に合わせた話し合いを心がけましょう。
ただでさえ業務負担が多い介護職。少しでも時間外(時間害)を減らして職員の健康を保つ努力を全体でしていきたいですね。
では!!
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